キャプティブデータセンターがIT効率向上のためにコロケーションプロバイダーに移行する方法

COVID-19パンデミックの余波を受けて、キャプティブデータセンターがコロケーション施設に移行するケースが増えています。

インドでは、企業や個人のデータ消費量の増加に伴い、データセンターのニーズが急激に高まっています。「また、AI/MLやIoTなどの新たなテクノロジーに関連したユースケースの進化に伴い、キャプティブデータセンターからコロケーションサービスプロバイダーへの移行傾向が高まっています。これらすべてが、これまでとは異なる新しいタイプのデータインフラを要求しています」と、Yotta Infrastructure社の共同創業者兼CEO、スニール・グプタはW.Mediaに語っています。

この現象を理解するには、インドを理解する必要があります。インドは世界第2位のインターネットユーザー数を誇り、クラウドコンピューティングの導入が急速に進んでいる国です。このため企業はアプリケーションをデータセンターでホスティングすることを検討する必要があります。

「インドで利用できる容量よりもはるかに大きな容量が必要です。私の予想では、AIやMLが主流になるこれから半世紀の間に、既存の7~10倍の規模になるのではないかと思います」とグプタは指摘します。

手頃な価格の実現

導入が進んでいる中でも、Yottaはデータセンターソリューションを顧客にとって手頃な価格にすることにも取り組んでいます。「Yottaは、国内で相互に接続されたデータセンターパークの最大のネットワークを構築し、最高のスケーラビリティを最低のコストで提供するというビジョンから生まれました。しかし、『品質 』が根底にないビジョンでは、デジタルインディアのミッションを実現するという目的を達成することができませんでした。市場関係者の間では、時間の経過とともに規模の経済が効いてくると言われています。私たちは、データセンターソリューションを手頃な価格で提供する方法を模索しています」とグプタは述べています。

Yotta社は、データセンターでの再生可能エネルギーの使用量を増やすことも検討しています。UP州ではDCパークの開発者や運営者が、DCパーク内での配電・消費のためのライセンスを取得できる「Deem Distribution License」を求めています。

ヒラナンダニ・グループのCEOダルシャン・ヒラナンダニは、1年前に次のように述べていました。「計画では、再生可能エネルギーやガスによる自家発電に移行することで、可能な限り効率的なコスト構造で冷水を供給し、設計上のPUEをインドの気象条件では前例のない1.2にまで下げることを目指しています。」ちなみに、米国の平均的なデータセンターのPUEは2.0です。

Tier IV DCへの道のり

同社はこの導入の急増を多くの点で 可視化し、この需要に対処できるインフラの整備を始めました。2020年5月、Yotta NM1データセンターはUptime InstituteからTier IV Certification of Design Documents(TCDD)を取得しました。これは、Yotta NM1の設計がTier IV フォールトトレラント基準を満たしていることを意味しており、さらに重要なことには、このデータセンターが世界地図に載っていることを意味しています。さらに品質の水準を高めるために、同社はUptime InstituteのTier Certification of Constructed Facility(TCCF)をターゲットにしました。

Uptime InstituteによるデータセンターのTier Certificationは、ミッションクリティカルなデータセンターの品質を評価するための世界的なゴールドスタンダードです。またこの認証は、データセンターのパフォーマンスとオペレーションの継続性を評価・認証する、成果ベースの世界唯一の認証であることにも注目すべきです。

「考え方としては、絶対的なフォールトトレラントを備えたデータセンターを作ることです。Tier3認定のデータセンターでは、計画的なメンテナンスを行うことができ、計画的なダウンタイムをごくわずかに抑えることができます。次のレベルのTier4では、計画外のダウンタイムやその他の問題を考慮します。設計とは別に、認証のルールに従って建設を行う必要があります」とグプタは言います。

「COVID-19パンデミックの際には、Uptimeの担当者がオンラインと実地検査を組み合わせて完全なテストを行いました」とグプタ氏。今回のTier4認証は、世界のあらゆる建築物の中でも最大規模である可能性があると指摘しています。

設備投資が35%増加したにもかかわらず、認証のニーズをすべて満たすことができました。Tier3には依存性がありますが、Tier4では完全な自動化が必要なのでそうはいきません。システムが問題を検知し問題を軽減してくれます。

しかしYotta NM1データセンターを稼働させ、建設された施設が実際に承認されたTier IV設計通りであることを証明するという課題がありました。これは多くのデータセンター事業者が様々な理由でスキップしてしまうステップですが「私たちは成り行きを見守り、2020年7月に(Yotta)NM1データセンターを稼働させました」とグプタは述べています。

W.Media (VENKATESH GANESH)より抄訳・転載

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