ESR、大阪で19.2MWのデータセンター建設に着手
アジアの不動産企業であるESR Groupは、大阪で19.2MWのデータセンターの建設に着手しました。
ESRのコスモスクエアキャンパス内OS1施設は、大阪市の中央ビジネスエリアから10kmほど離れた南港北に位置し、3フェーズ(OS1、OS2、OS3)に分けて構築される最初の施設となります。OS1は2024年7月に完成が予定されています。尚、サイトは、最終的に96MWに達する計画とされています。
このデータセンターは、クラウドサービス事業者、データセンター事業者、大阪都心部でサービスを提供する企業、および大阪都心部に新しいサービスを導入する企業向けのハイパースケール施設として位置づけられています。
以前はESR Caymanとして知られていたESRは、2021年に、大阪の既存データセンターを購入し、その敷地内に3つのハイパースケールデータセンターに拡張する計画で、このキャンパス計画を発表しました。
2021年の報道によると、ESRはこの敷地に2棟の新規データセンター(合計39MW)を建設した後、既存施設を再開発して合計78MWの敷地を確保する計画でした。本日のOS1の発表は、その2つの新棟のうちの1つということになりますが、リリースによると、計画は拡張され、合計96MWとなり、おそらく建て替えられたデータセンターまたはもう1つの新棟の規模を拡大することで達成されるものと思われます。
ESRは、コスモスクエアOS1についてLEED NC v4の「ゴールド」認証を取得する計画で、効率的な冷却システムによりエネルギー使用量を削減し、冷却装置の必要性を最小限に抑える予定です。
ESR Data CentresのCEOであるDiarmid Massey氏は、次のように述べています。「大阪の中心部では、近代的でエネルギー効率の高いデジタルインフラへの需要が高まっている。ESRのコスモスクエアキャンパスは、最先端のデータセンターの容量、拡張性、柔軟性を提供し、ハイパースケーラーやコロケーション事業者、そして日本政府が加速するデジタル化の変革構想をサポートしていく」
日本は世界第3位の経済大国であり、不動産データセンターの専門家であるCBREによると、東京はアジア太平洋地域で最大のデータセンター集積地で、489MWの容量を持ち、さらに同程度の施設がパイプライン上にあるとのことです。ESRが引用したStatista社調べの数値によると、その容量の多くは日本国内のサービス向けであり、2021年の市場規模は107億ドル、2027年には150億ドルに成長するだろうと予測されています。
ESRは日本国内では他にも、長崎にリゾートとデータセンターの複合施設を、東京に20MWのデータセンターを新たに建設する計画を有しています。また、香港の冷凍倉庫をデータセンターに転用する計画もあります。
ESRは今年、10億ドルのデータセンター構築ファンドを設立し、ソウルにデータセンターを建設するためにStackと提携することを発表しており、今後もさらなる発表が行われる予定です。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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