GRC、液浸冷却システムを大容量化
液冷システムのスペシャリストであるGRC(Green Revolution Cooling)は、Iceraq製品のデザインを一新し、より高い効率性を実現したと発表しました。
シリーズ10の液浸冷却システムは、表面をフラットにして外観を一新し、床面積を節約するためによりコンパクトになりました。そして1台の液浸式冷却タンクで、水平に設置された42Uラック内の最大200kWを冷却できるようになりました。尚、最初のユーザーはTexas Advanced Computing Center (TACC)です。
よりスマートになったIceraq
新バージョンでは、コンテインメントエリアが統合され、外部のコンテインメントデッキが不要になりました。新しいデザインでは、通路なしでユニットを端から端まで配置することができるため、ユニットをよりタイトにまとめることができるようになりました。また、ケーブルや配管が見えないように化粧パネルが設けられたことで、見た目もすっきりしました。
タンクにはGRCのElectroSafeミネラルクーラントが充填され、二次水冷で熱を除去します。二次回路に温水(32℃)を使用した場合、タンクには最大200kWのIT機器を収容することができ、ラックの後部に取り付けられた最大4本のPDU(パワー・ディストリビューション・ユニット)に繋がれます。ネットワークと電源の接続については、蓋を開けるだけで行えます。
二次回路に13℃の冷水を使用すれば、効率的なコストでタンクあたり368kWまで容量を増やすことができます。将来的には、プレート式熱交換器を50%大型化して、さらに出力を増やす予定です。
最初の顧客となるのは、液浸冷却を長期的に推進してきたTexas Advanced Computing Center (TACC)です。TACCのスーパーコンピュータ「Frontera」は、3種類の液冷技術を採用しています。 GRCの液浸システムについては、GPUを多用するサブシステムに使用されています。
このシステムは、継続的に水漏れを監視し、水と冷却水の温度だけでなく、圧力、冷却水ポンプの消費電力、冷却水ポンプの速度などのデータをリアルタイムに提供し、シュナイダーエレクトリックの DCIM で監視することができます。
GRCによると、このシステムは従来のモデルに比べてTCOを10%、設備投資を18%削減したとのことです。
Data Center Dynamics
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