
Metaがインドでエンジニアを採用: データセンター準備中か
最近、大量解雇で話題となった世界的なハイテク大手Metaが、今度はインドで人材を募集しています。全世界の従業員を5%削減した同社は、現在、ベンガルールオフィスのエンジニアリングディレクターを含む、さまざまなハードウェアエンジニアとソフトウェアエンジニアの採用を検討しています。これは、同社がインドにデータセンターなどのデジタル専用インフラを構築するための土台を築こうとしていることの表れなのでしょうか。
この記事を掲載する時点で、同社はベンガルールで41人を採用しようとしており、その主な職種はAIインフラ、機械学習(ML)、エンタープライズエンジニアリングに関する技術職です。
米国/欧州以外のエンジニアリングチーム
同社は、2010年にインドに進出し現在ベンガルール、グルグラム、ハイデラバード、ムンバイに施設を持ち、そこからフェイスブック、インスタグラム、Whatsappなど様々な製品に対応しています。しかし、ここのチームは主に営業、マーケティング、法務、財務、その他主に非技術的な役割を担っており、同社のエンジニアリングチームは主に米国とヨーロッパに拠点を置いています。しかし現在、同社はインド事業のエンジニアを募集しており、トップクラスの人材を求めています。
求人情報によると、同社はインドのエンジニアリングチームを構築・指導する経験豊富なエンジニアリングディレクターを募集しているとのことです。このエンジニアリングディレクターは、「技術的な意思決定に影響を与え、優先順位付けと実行を推進し、速いペースでインパクト重視の環境で優秀なエンジニアとエンジニアリングマネージャーを管理します。」
AI、デジタル、コネクティビティインフラへの投資
同社は以前、2025年にAIに650億米ドルを投資する計画を明らかにしており、そのためにはデジタルとコネクティビティのインフラをサポートする必要があるとされています。同社は、インドに特化した投資について正式な発表はしていませんが、昨年4月には、チェンナイにデータセンターの建設を考えているとの報道がありました。これが本当に実現すれば、シンガポールに次いで、アジアで2番目のMetaデータセンターとなります。
また、同社がRelianceからの投資を受けていることから、チェンナイのDigital Connexionデータセンターを利用するのではないかとの憶測もありました。Relianceは、米国を拠点とするDigital Realty、カナダを拠点とするBrookfield Asset Managementとの3社合弁会社であるDigital Connexionにも投資しています。Digital Connexionは昨年、「MAA 10」と名付けられた最初の施設を立ち上げました。インド南部のタミル・ナードゥ州の州都チェンナイにある、10エーカーのキャンパスに建設されています。
現在、同社はシンガポールのデータセンターとは別に、米国の21州に23のデータセンターと、欧州の3施設(デンマーク、アイルランド、スウェーデン)を有しています。AI機能を備えた最新のデータセンターは、2025年1月にアリゾナ州メサで稼働を開始しました。
同社は、海底ケーブルにも多額の投資を行っています。同社の野心的なプロジェクトウォーターワースは、5万kmの海底ケーブルで5大陸を結ぶことを目指しています。投資額はまだ公表されていませんが、ケーブルの陸揚げ局はブラジル、インド、南アフリカ、アメリカなどに設置される予定です。
Amazon、マイクロソフト、Workday、Salesforceなど他の大手テクノロジー企業が同様の大量解雇を行う中、Metaの全社従業員3,600人の大量解雇のニュースと同時に、新たな求人情報が掲載されました。
W.Media ( Deborah Grey 記者)より抄訳・転載

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