東南アジア全域でデータセンター容量の爆発的成長が期待される

S&P Global Market Intelligenceの一部門である451 Researchは、マレーシア、インドネシア、インドのデータセンター容量が今後5年間で年平均成長率(CAGR)10〜25%と予測されるとの調査結果を発表しました。これらの国々は、成長するオンラインプレゼンス、地域に合わせたコンテンツ、若年層など、いくつかの有利な特徴を共有しています。

これとは対照的に、シンガポールは、土地の利用可能性と電力供給制限に制約された、成熟市場であるため、成長はより緩やかなものになると予想さています。とはいえ、地域の通信事業者や不動産会社、国際的なデータセンタープロバイダーは、南アジアや東南アジアでのビジネスチャンスを積極的に追求し、顧客基盤を維持しながら収益源や資産の多様化を図っています。

S&Pは、南アジアと東南アジアの通信事業者がデータセンターへの投資を中核事業の自然な延長と捉えていることを強調しています。既存の接続インフラを活用し、規制された環境下で資本集約的な企業経営を行ってきた経験が活かされています。フィリピンを拠点とする通信事業者PLDTは現在、ラグナ州に36MWの容量を持つ11番目のデータセンターを建設中で、完成すれば現在の28MWの2倍以上の容量となります。

さらに Singtel は、様々な提携を通じてシンガポール、インドネシア、タイのデータセンター拠点を戦略的に拡大しており、2026年までに総データ容量を現在の60MWから155MWに増やすことを目標としています。通信事業者はデータセンターを、特に5Gの収益が徐々に立ち上がることを見越して、従来の音声およびモバイルサービスの成長低下を相殺する手段として認識しています。

長期的には、S&Pはデータセンターが通信事業者にとって収益化の機会を提供し、資本をリサイクルして新たな可能性に投資することを可能にすると強調しています。堅牢なネットワーク接続と高い稼働率を備え、有利な立地にあるデータセンターは、大きな価値とプレミアム価格の倍率を得ることができるでしょう。

W.Media (Hazel Moises記者)より抄訳・転載

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