マイクロソフト、Azure West Europeのネットワーク障害は悪天候によるものと発表

マイクロソフトは、Azure West Europeリージョンのネットワーク障害は悪天候によるものであると発表しました。

オランダでは珍しい夏の嵐の原因により、マイクロソフトの2つのデータセンター間の光ファイバー回線が断線し、7月5日に両施設でのサービスに影響が生じました模様です。

マイクロソフトは事後報告の中で、同社は2つの施設間で4つの独立したファイバー経路を運用しており、切断されたのはそのうちの1つだけであったと述べています。 そのため、残りの回線のトラフィックが容量を超えたことにより、輻輳パケットロスが発生したとのことです。

同社は次のように述べています。「これらの回線はすでに設計目標よりも高い利用率で稼働しており、これに対処するための容量増強プロジェクトが進行中でした。 2023年6月16日にこの容量増強に関連する事故が発生したため、増強作業は細心の注意を払って進められており、ファイバー断線が発生した時点ではその作業はまだ継続中でした」

この輻輳により断続的なパケット損失が発生しました。 これは主にWest Europeリージョン内のアベイラビリティゾーン間のネットワークトラフィックに影響を与え、リージョン内の他のサービスとの内部通信に依存するAzureサービスに支障をきたしました。

マイクロソフトによると、この障害はAzure App Services、Azure Application Insights、Azure Data Explorer、Azure Database for MySQL、Azure Databricks、Azure Digital Twins、Azure HDInsight、Azure Kubernetes Service、Azure Log Analytics、Azure Monitor、Azure NetApp Files、Azure Resource Graph、Azure Site Recovery、Azure Service Bus、Azure SQL DB、Azure Storage、Azure Virtual Machinesのほか、Microsoft 365、Microsoft Power Platform、Microsoft Sentinelの各サービスの一部にも影響を及ぼしたと述べています。

オランダで死者1名、1億ユーロ(1億900万ドル)もの被害をもたらした暴風雨Polyは、危険な作業環境のため、修復作業に予想以上の時間を要したことも意味します。断線はUTC7:22頃に発生しましたが、UTC20:50までには完全復旧が確認されました。

マイクロソフトによると、同社は24時間以内に、影響を受けたネットワーク経路の追加容量をオンライン化し、今月中には、同リージョンにさらなる容量を設置する予定でいるとのことです。

オランダの気象サービスWeerplazaによると、この暴風雨はドイツでも死者と被害をもたらし、オランダでは「観測史上初の非常に厳しい夏の暴風雨」となったとのことです。

人為的な気候変動は、世界中で異常気象の発生確率と深刻さを高め、人間や インフラを危険にさらしています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。