バイデン政権が世界的な半導体不足への対処を約束、100日間のレビューを検討

米国バイデン政権は、大統領令で継続する半導体不足問題に対処することを約束しました。

ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、政府はサプライチェーン問題や事業への障害について調査しているとし、また今後に向けてより長期的な戦略を計画していると明らかにしました。

世界の経済成長は、台湾の1社の生産高にかかっている

バイデン大統領は、半導体サプライチェーンの見直しを指示するために、今後数週間以内に大統領令に署名すると見られています。ブルームバーグは、国家経済会議と国家安全保障会議が中心となり、半導体製造に加え、高度なパッケージング、重要鉱物、および半導体製造の他の要素についても調査を実施する、と報告しています。

半導体業界は、ある時は製造上の問題、またある時は最近の暗号通貨ブームのように需要の急増などの原因により、何年にもわたって深刻な不足を繰り返してきました。

Covid-19に伴い悪化した供給のボトルネックは、自動車のデジタル化が進む中、特に自動車業界に影響を及ぼしています。

「自動車産業は予想よりもはるかに迅速かつ急激に回復したが、中央供給部品としての自動車用半導体生産の立ち上がりは比較的遅かった」とVWグループのスポークスマンは彼らが苦労した理由をこのように説明しました。

「その結果、業界全体での適応と自動車生産の縮小に繋がった」

すべての大手自動車メーカーは、半導体不足のために生産目標を引き下げました。ホンダは英国のスウィンドン工場を4日間停止し、フォードはヨーロッパで最も人気の高い車種の生産を1か月間停止しました。

新型コロナ危機により、2021年前半に生産される車両台数は150万台も少なくなると予想されています。

巣ごもり需要で潤うゲーム業界やさらに暗号通貨の流行が問題をさらに悪化させています。マイクロソフトとソニーはゲームコンソール機の需要を満たすことができず、GPUメーカーのNvidiaは数か月にわたる供給不足に直面しており、需要を満たすために古いGPUラインを復活させています。

ロックダウンされた世界でデジタルビジネスが急成長したことで、データセンター向けサーバも飛ぶように売れました。

「2020年のサーバ需要の65%以上を占めたハイパースケール顧客が、2020年前半のロックダウン期間中に追加の需要に対処する為、容量を急いで追加したこともあり、サーバ需要は好調だった」とGartnerの調査部門VPのAndrew Norwood氏は述べています。

「更に、在宅勤務や在宅学習の増加による企業や消費者からのPCに対する強力な需要は、CPU、NANDフラッシュ、DRAMの力強い成長に繋がった」

これはすべて、僅か数か所の生産拠点に高まる圧力をかけています。多くのチップメーカーは自社でハードウェア製造を行っおらず、非常に複雑で高価なプロセスをサードパーティメーカーに委託しています。

GlobalFoundriesの衰退に伴い、その需要は主にTSMCに流れ込み、Samsung Foundriesがそれに続きました。

Intelは、独自チップを製造する数少ない企業の1社ですが、長年にわたる管理ミスと生産上の問題により、需要から取り残されています。同社は現在、一部のチップの生産をTSMCに委託する必要があると認めています。

中国は、TSMCの従業員を雇用し、企業秘密を取得しようと努力していますが、国内でのチップ生産の立ち上げにも苦労しています。トランプ政権が制定した制裁と貿易禁輸は物事をより困難にしました。先進の7nmチップに関しても、TSMCが中核的な製造メーカーです。

世界の重要な半導体のほぼすべてを1つの国で製造し、最も近い隣国との関係が希薄であることが、長年にわたって懸念の原因となってきました。

しかし、Intelの衰退により、アメリカの台湾の工場への依存はますます深刻になっています。

今週、Intel、Qualcomm、AMDを含む米国のハイテク企業21社のCEOがバイデン大統領に、国内のチップ生産を支援するよう促す書簡を送りました。

米国の半導体産業協会(SIA)の取締役会は、半導体製造の米国のシェアが1990年の37%から今日では12%に低下したことを指摘し、助成金や税控除による大幅に多額の資金提供を要求しました。

昨年、TSMCは、寛大な税補助金と引き換えに、アリゾナ工場に120億ドルを投じると発表しました。一方、Samsungは、テキサス州オースティンの製造工場に170億ドル以上の検討を進めています。これも、大幅な税控除を受けた場合の計画です。

欧州連合(EU)は、大陸での製造工場についてTSMCおよびSamsungと個別に協議しています。TSMCは、工場の拡張に今年だけで250〜280億ドルを費やす予定です。

しかし、製造工場の建設には何年もかかり、フル稼働に達するには更に何年もかかります。チップ業界が最初に7nmを採用し、5nmに移行し、その後もチップは更に小型化していくため、数十億規模の継続的な投資が必要となります。

Data Center Dynamics

原文はこちら

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。