半導体メーカーSkyworks、Silicon Laboratoriesのインフラ・自動車関連事業を27.5億ドルで買収

スカイワークスがデータセンター市場に参入

米国の半導体メーカーであるSkyworks Solutions(スカイワークス・ソリューションズ)は、Silicon Laboratories(シリコン・ラボラトリーズ)のインフラおよび自動車関連事業の27億5,000万ドルでの買収計画について発表しました。

Skyworksは、無線周波数や移動体通信システムに使用される半導体を製造しています。同社は、アップルからの収益が大きな割合を占めており、iPhoneの需要に合わせて同社の評価額は上昇しています。

買収完了後、350名の従業員はSkyworksに転籍する予定です。

同社は、今回の買収により、産業・モーター制御、電源、5Gワイヤレスインフラ、光データ通信、自動車、スマートホーム、データセンター分野への事業拡大を狙っています。Skyworksがデータセンター市場向けに販売していきたいと考えているSilicon Laboratories製品としては、XO/VCXO、クロックジェネレーター、クロックバッファー、ワイヤレスクロック、ジッター減衰クロック、同期製品などがあります。

両社は、2社の事業で見ると、データセンターおよび通信市場において、Ciena、Cisco、Ericsson、Google、Intel、Microsoft、Nokia、Samsung、ZTEなどとの取引があると、投資家向けのスライドデッキの中で主張しています。

SkyworksのCEOであるLiam Griffin氏は、次のように述べています。「今回の買収が完了し、インフラストラクチャ&オートモーティブチームをSkyworksに迎え入れられることを嬉しく思う」

「今回の買収により、自動車、通信、産業などの高成長エンドマーケットにおける我が社の能力は大きく拡大し、Skyworksにとって新たな非常に魅力的なチャンスが生まれる。当社の世界的な販売チャネル、事業規模、顧客との深い関係を活用することで、Skyworksは市場を超える成長を促進し、収益を多様化し、マージンを拡大し、収益とキャッシュフローに強力なリターンをもたらすだろう」

Silicon LaboratoriesのCEOであるTyson Tuttle氏は、次のように補足しています。「卓越した設計や顧客とのコラボレーションといった両社が持つ共通のカルチャーとともに、インフラストラクチャ&オートモーティブチームが、業界をリードするイノベーションを提供してきた数十年の歴史を引き続き継続していくと確信している」

Skyworksの自動車市場への進出は、世界的な半導体不足の中、自動車メーカー各社が自動車製造に苦労していることが理由となっています。

今週、ジャガー・ランドローバーは、多くの自動車メーカーと同様、チップ供給不足のために主要な自動車工場のうち2か所を一時的に閉鎖すると発表しました。

ジャガー・ランドローバーは声明の中で、次のように述べています。「一部の車両の生産スケジュールの調整を行う。それによりキャッスル・ブロムウィッチ工場とヘールウッド工場は、4月26日(月)より限定的な非生産活動を行うこととする」

Data Center Dynamics

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