米国Augment Infrastructure社、インドの再生可能エネルギー企業CleanMax社に2億2000万ドルを投資

インド最大の再生可能エネルギー供給会社CleanMax社は、米国の投資会社Augment Infrastructure社が1,650ルピー(2億2,000万ドル)の資本対価で過半数の株式を取得することを発表しました。

これはYellow Bell Investment Ltd(成長投資に特化した未公開株式企業のグローバルリーダーWarburg Pincusの関連会社)とInternational Finance Corporation(IFC)が保有するCleanMax社の株式購入とともに、同社の成長パイプラインに資金を供給するための一次資本の投入、と同社は発表しています。

またUK Climate Investments(UKCI)は引き続き同社の投資家兼役員会メンバーとして参加します。2011年に設立されたCleanMax社はアジアの大手企業のサステナビリティ・パートナーとして、屋上太陽光発電、オフサイト太陽光発電、風力ソーラーハイブリッドソリューションなど、さまざまなグリーン電力の調達方法を提供しています。

CleanMaxは現在、Facebook、アドビ、カーギルフーズ、ボルボ、タタグループ、マヒンドラグループ、グラシムインダストリーズ、Manjushreeなど、150社以上の顧客を抱えています。

同社は今回受ける投資を、インド、中東、東南アジアの個人向け再生可能エネルギー分野での急成長の加速に活用します。カルナタカ州、グジャラート州、マハラシュトラ州での風力・太陽光ハイブリッドプロジェクトなどのオフサイト再生可能エネルギーや、ハリヤナ州、アップ州、チャティスガル州、マハラシュトラ州、タミル・ナードゥ州での独立型太陽光発電所への新規投資を予定しており、法人顧客のニーズに応えていきます。

またテクノロジー、ITパーク、データセンター、化学製品、製造業などの分野で活躍するグローバル企業やインド国内企業と提携し、ネットゼロ・エミッターを目指す企業を支援しています。

CleanMaxの創業者兼マネージング・ディレクター、クルディープ・ジャイン氏は、「今回の投資は、アジアの商業・産業用再生可能エネルギー市場におけるCleanMax社の現在のリーダー的地位を証明するものです。エネルギー市場における見識とインドでの投資実績を持つAugment Infrastructure社と提携できることを嬉しく思います。気候変動の問題に取り組むことは、持続可能な環境に向けた基本であり、いくつかの企業はすでに最前線に立っています」と述べています。

今回の投資によりWarburg PincusやIFCなど、CleanMaxの成長期に投資した初期の投資家は退出することになります。ジャイン氏は「両投資家が確実に退出でき、CleanMax社の現在および過去の従業員150名以上が従業員持ち株制度を利用できることも喜ばしいことです」と述べています。

Augment Infrastructure社のマネージング・パートナー、ダリウス・リラオーンマラ氏は以下のように述べています。「今回の投資は当社にとって、インドの業務用(C&I)再生可能エネルギー企業への初めての投資となります。Clean Maxは著名な機関投資家との取引実績があり、アジアの再生可能エネルギー市場のリーダーとして、企業のお客様にコスト効率が高く環境に優しいソリューションを提供し、クリーンエネルギーの要件を満たしています。当社はCleanMax社が再生可能エネルギー分野における強力な成長の追い風を享受する態勢を整えていると確信しており、経営陣と協力して将来に向けて持続可能なソリューションを提供する世界的な企業を構築することを楽しみにしています。」

CleanMax社の最高財務責任者(CFO)ニクンジ・ゴーダワット氏は、「今回の投資により当社は業務用再生可能エネルギー分野におけるリーダーとしての地位を固め、新たな地域に拡大し、有機的・無機的な成長に注力することができます。今回調達した第一次資金は当社の戦略的な拡大努力を支援し、顧客基盤の構築を継続し、年間約400MWの新規容量を追加します。今後3年間で、当社の発電容量を76万kWから約20万kWに拡大することを目指しています」

Warburg Pincus のマネージング・ディレクター、サウラブ・アガルヴァルは次のように述べています。「2017年以来CleanMax社の成長ストーリーに参加できたことを嬉しく思います。この間、同社が約110MWから始まり今日のような規模にまで成長するのを目の当たりにしてきました。この成長は才能ある経営陣が率いるインドのC&I分野のマーケットリーダーをバックアップするという当社の戦略を検証するものでした。」

IFCのアジア太平洋地域責任者インフラ・天然資源担当イザベル・チャタトンは、次のように述べています。「CleanMax社はIFCが世界で初めて実施した分散型グリッド連系型太陽光発電企業への株式投資でした。その素晴らしい実績から、世界の他の企業が追随するモデルとなっています。南アジアにおける二酸化炭素排出量削減の取り組みは世界的に重要であり、IFCは今後も企業が再生可能エネルギー分野でのプレゼンスを高め、環境に配慮した柔軟かつ包括的な復興を実現できるよう支援していきます」と述べています。

この取引では Rothschild & Coが企業および株主のアドバイザーを務めました。

W.Media(Vankatesh G記者)より抄訳・転載

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