AWS Wavelength Zonesがカナダに進出、Bellカナダと共同でトロントで新ゾーンを開始

AWSは、Wavelength Zonesをカナダに拡大し、Bell Canadaとの提携でトロントに新しいゾーンを立ち上げました。

Wavelengthは、通信サービスプロバイダーの5GネットワークのエッジにAWSの計算およびストレージサービスを組み込み、近くのAWSリージョンで稼働するクラウドサービスにアクセスできるようにするもの。アプリケーションのトラフィックがモバイルプロバイダーのネットワークから離れることなくサーバーに到達できるため、5GデバイスからAWSでホストされているアプリケーションへの接続に必要なレイテンシとネットワークホップを最小化できるとしています。

「本日、トロントのBell 5GネットワークでAWS Wavelengthの一般提供を開始することを発表します。企業、アプリケーション開発者、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)は、トロントのAWS Wavelengthゾーンを利用して、カナダのモバイルデバイスやエンドユーザー向けの超低レイテンシアプリケーションを構築できるようになりました」と同社は発表で述べています。

Amazonによると、カナダにおけるWavelength Zoneの初期顧客には、Drone Delivery Canada、Rudsak、Tiny Mileなどがあります。

ターンキー物流サービスを提供するDrone Delivery Canadaは、AWS WavelengthとBell 5Gを利用して、ドローンからクラウドにコンピューティングワークロードをオフロードし、ビデオ分析処理を高速化して航行と着陸の精度を向上させます。

Rudsak社は、Bell Public MECとAWS Wavelengthを使用して、小売店の顧客に店舗の360度ビューを提供するなど、没入型かつインタラクティブな体験を実現しています。

Tiny Mileはトロントに拠点を置くフードデリバリーのスタートアップで、配達をサポートするために小型の自律型ロボットまたはRoverを使用しています。WavelengthとBell 5Gを使用して、リアルタイムのビデオ分析により障害物を検出し、従来よりも少ないレイテンシで自動停止コマンドを生成できるようにしています。

米国ではWavelengthインフラはVerizonの5Gネットワーク上にあり、これらの都市にある通信事業者のデータセンターでアプリケーションをホスティングしています。AWSがVerizonと提携することを最初に発表したのは、2019年12月で、シカゴでパイロットプロジェクトが開始されました。Wavelength Zonesは現在、米国の17都市で利用可能です。

またAWSはボーダフォンと提携し、英国ロンドン、ドイツのベルリン、ミュンヘン、ドルトムントでWavelength Zoneのサービスを開始しました。また、日本ではKDDIを通じて東京と大阪で、韓国ではSKテレコムを通じて大田でサービスを提供しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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