チップのスタートアップGraphcoreが英国政府にNvidiaのArm買収阻止を要請

ルネサスがDialogの買収を進める中

英国の機械学習チップメーカーのGraphcoreは、英国の競争市場局(Competition and Markets Authority:CMA) に、Nvidiaによる400億ドルのArm買収を阻止するよう要請しました。

マイクロソフトが支援するこのスタートアップ企業は、CMAに「重要な提出物」を提出したと、Armの共同創設者であるHermann Hauser氏はCNBCに話しています

「NvidiaがArmとNvidiaの設計を同じソフトウェアに統合できる場合、Graphcoreのような企業が売り手市場に参入し、Armと緊密な関係を結ぶことを妨げる」Graphcoreの投資家でもあるHauser氏はこのように述べています。

このニュースは、日本のルネサスエレクトロニクスによる英国のDialog Semiconductorの買収合意の発表と同時期に発表されました。

ノーArm(ハンド)、ノーファウル

Nvidiaは、昨年9月に日本のソフトバンクからArmの買収に合意しました。

チップを設計・販売するNvidiaとは異なり、Armは、Apple、Qualcomm、Amazonなどの企業に設計をライセンス供与しています。このアプローチは、Armにとって販売チップあたりの収益が大幅に少なくなることを意味しますが、最終的にはより多くの製品が生まれることも意味します。

これらの製品の多くは、Nvidiaが直接競合する他社によって製造されています。

「Armのビジネスモデルは素晴らしい」とNvidiaのCEO、Jensen Huang氏は買収時にこう語っていました。

「私たちはオープンライセンスモデルと顧客の中立性を保ち、世界中のあらゆる業界の顧客にサービスを提供し、Nvidiaの世界をリードするGPUおよびAIテクノロジーでArmのIPライセンスポートフォリオをさらに拡大していく」

買収計画を発表以来、Nvidiaは世間や政府を対象に魅力的な攻勢をかけはじめています。

同社はArmの本社をケンブリッジに置き、そして英国最大のスーパーコンピュータの構築を約束しました。Kao Dataがホストする予定のこのシステムは、ボリス・ジョンソン首相とマット・ハンコック保健大臣によってオープニングされる予定となっています。

Graphcoreは、CMAへの提出物に関するコメントを拒否しました。昨年、CEOのNigel Toon氏はCNBCに次のように語っていました。「それはデータセンターからモバイル、自動車、そしてあらゆる種類の組み込みデバイスに至るまで、テクノロジー世界全体で非常に重要な最先端のCPUプロセッサ設計に対する他社からのアクセスを閉じる、あるいは制限してしまうリスクがある」

Toon氏は、彼が以前立ち上げたチップ会社のIceraを2011年に4億3500万ドルでNvidiaに売却しました。そして2016年にSimon Knowles氏とともにGraphcoreを立ち上げました。同社はその後、Microsoft、BMW iVentures、Dell、Samsung、Dell、SamsungなどからAIチップ開発資金として7億5000万ドルを調達しました。

Entering into a Dialog(ue)(対話を始める)

Armに関する議論が行われている同時期に、ルネサスエレクトロニクスは英国のチップ設計会社であるDialog Semiconductorの60億ドルでの買収に合意しました。

Dialogは、スマートフォンやその他のインターネット接続デバイス、およびワイヤレスチップの電源管理テクノロジを開発しています。

ルネサスの株式は、同社のバランスシートの拡大に​​対する懸念から下落しました。ルネサスの収益の約半数は自動車用半導体からのものですが、収益源の多様化を図る目的で買収に踏み切りました。

Data Center Dynamics

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