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【特集記事】RagingWire CEOの長期的な見通し

大企業が求めるもの

また大容量を迅速かつ安価に提供するハイパースケールのニーズにも焦点を当てています。VA1とVA2は2MWの保管庫で提供され、VA4とVA5は8MWのホールで提供されています。

コスト面では、 メガワット あたり750万ドルで建設できるとAdams氏は想定しています。もしも他社が メガワット あたり500万ドルで抑えられると主張するならば、土地コストといったものを取り除くことによる誇張であろうと彼は語っています。

– RagingWire データセンター

彼はDCDに、「これは実際の建設費用を見積もった場合、非常に紛らわしいものです。」と語りました。「500万ドルから1000万ドルの範囲のコストを主張しますが、もしも誠実に規模に応じて建設すれば、費用は700万ドルから800万ドルになるでしょう。」

しかし、同社は依然として小規模の顧客を対象にしています。 Adams氏は、次のように述べています。 「我々は8MWのホールだけでなく、250kWも販売しています。顧客の70~80%が卸売業で、20~30%は伝統的な小売業者です。」

実際、この組合せには相乗効果があります。 つまり、Webスケールの顧客が要求する規模の経済から利益を得ることです。一方、リテールの顧客は、これらのクラウドプロバイダに近いという利点があります。 それが同社特有の顧客の組合せを生み出します。我々は単なる小売りではなく、またハイパースケーラーでもなく、双方の長所を持っています。 小売はより短期間でより高いマージンを得ることを意味し、ホールセール(卸売)はより長期的でより低いマージンを意味します。 」

驚くべき事に最初のヴァージニア州の施設は、後の価格競争力の高いモジュール式の建物よりも高額なコストを要しました。RagingWireのTX1は2017年にDCDのMost Beautiful Data Center賞を受賞しました。VA1データセンターも同様に細部に趣向を凝らしています。Loudoun CountyのDesign Cabinetから、「鮮やかな青、黄色、紫の外装色」と、自然光が差し込む「壮大な2階建てのアトリウム」のデザインにより賞を受賞しました。

「意図的に各キャンパスの最初の施設には多くの設備を配備しました。」と Adams氏は述べました。「各キャンパスで1つの建屋は装飾が施された美しい建物にしようとしたのです。それ以降の施設ははるかに実用的なものです。」

VA1にはオフィススペース、ゲームルーム、そして念入りに作られた観覧用の窓があるので、訪問者はセキュリティエリアに立ち入ることなく重要な施設のエリアを見ることができます。サクラメントにあるSA3を含む他の RagingWire サイトでもこの設備が備わっています。

私は施設の側にある水の広がりについて尋ねました。アッシュバーンの他の事業者はそれを「お堀」と呼んでおり、これは過剰支出の兆候ではないのか?と。Adamsはそれを聞くと笑みを浮かべました。「いえ、それは貯水池です☺」

後に建設された建物と比較すると、まるでVA1は「金に浸かった」ようだとAdamsは笑いました。将来の施設はより「市場標準」になるでしょうが、それらが他と同じになることは決してありません。「私たちは常により良い、より高品質のデータセンターを構築するつもりです。最低限のレベルを狙ってなどいません。私たちは低コストプロバイダのすぐそばに施設を建設しますが、より多くの価値あるものも与えていきます。」

アッシュバーンには独特の雰囲気があります。事業者は皆競合他社ですが、それと同時に友人でもあります。互いの製品に対する批判には善意があり、からかっているだけなのです。

Adams氏はそれに対しこう答えました。「我々が互いに話し合うのは、我々がまだ2イニングだからです。」

彼は野球の話を引き合いに出します。試合の早い段階では、皆あまり真剣に受け止めてはいません。「3イニング目では、 同じ取り引きをめぐって戦っているので、互いの気分を少し害してしまうかもしれません。」

「4イニング目では、お互いに憎み合うことになるでしょう。しかし、我々は4イニングからまだほど遠いところにいます。」

Data Center Dynamics

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