STT のESGレポート: 2030年までにカーボンニュートラルなデータセンター運営を目指す取り組み

シンガポールに本社を置く大手データセンターサービスプロバイダーST テレメディア・グローバル・データセンターズ(STT)は第1回環境・社会・ガバナンス(ESG)レポートを発表しました。このレポートでは「脱炭素化」および「倫理的で責任ある (ES&R) 運用」を含む3つの主要な柱について、グループのアプローチを包括的に紹介しています。

STTの社長兼グループCEOであるブルーノ・ロペスは、「グローバルに展開するデジタルインフラの実現者として、気候変動に影響を受けるエネルギー効率を最適化し、責任を持ってエネルギーを調達し、資源の使用を最小限に抑える必要性が一層高まっていることを認識しています。初のESGレポートでは、新しい地域に拡大しても、既存のすべてのデータセンタープラットフォームで、信頼性、回復力、責任感のあるデジタル・インフラストラクチャを提供するという当社のコミットメントを再確認しています。」

また同社はシンガポールのクライメート・インパクトX(Climate Impact Exchange:CIX)が主催する高品質なカーボン・クレジットのポートフォリオの初のオークションに参加しました。このオークションでは、2万5,000トンの炭素クレジットを確保し、シンガポールにおける当社の排出量の約15%のオフセットに成功しました。

「気候問題は多くの企業や消費者にとって関心事となっています。シンガポールが持続可能な開発を推進する中、エコシステムが一丸となって影響を与え、前向きな変化をもたらすことが不可欠だと思います。持続可能性は当社のビジネスにとって常に重要な課題であり、当社は2030年までにデータセンターの運営においてカーボンニュートラルを実現することを約束しています。CIX アルファオークションは、当社のグローバルESG戦略の一環として、変化をもたらすエキサイティングな機会を提供しています。」とロペスは語ります。

この報告書の中で同社は、2030年までにデータセンターの運営をカーボンニュートラルに移行することを約束しています。シンガポールでは、最新のデータセンターSTT Loyangに2,000㎡の屋上太陽光発電システムを設置しています。さらに再生可能エネルギーの電力購入契約(PPA)を追加締結し、インドの事業全体で再生可能エネルギー普及率を32%から51%に引き上げました。英国では、子会社のVirtus Data Centresが、100%再生可能エネルギーを調達する契約を更新・拡大しました。

報告書では、同社が新たに建設するすべての建物を最低基準としてLEEDゴールド認証を取得するというコミットメントも紹介されています。タイでは初のLEEDゴールドデータセンターを建設したのに対し、シンガポールでは、STT LoyangデータセンターでLEEDゴールドとBCA-IMDAグリーンマーク・プラチナの両方の認証を取得しました。

またシンガポールのSTT Tai Sengデータセンターでの冷却塔の非化学処理や、チェンナイのユニークな逆浸透膜プラントなど、水使用の効率化プログラムも紹介されています。

Digital Infra Network (Dan Scarbrough 記者)より抄訳・転載 画像

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