世界初の国境を越えたCO2施設「Northern Lights」が完成

世界初の国境を越えたCO2輸送・貯蔵施設が始動 〜マイクロソフトがプロジェクトを通じてカーボンクレジットを確保

世界初の国境を越えたCO2輸送・貯蔵施設「Northern Lights(※日本語でオーロラの意)」が正式に完成し、CO2の受け入れと貯蔵の準備が整いました。
 
このプロジェクトは、TotalEnergies、Equinor、 Shellのジョイントベンチャー(JV)により開発されました。このJVは2017年に設立され、その後2021年に建設が開始されました。なお、施設はノルウェー北海のOygardenに位置しています。
 
この施設は、ノルウェー政府の本格的な炭素回収・貯留プロジェクトである「Longship」の一部となります。
 
またこの施設は、初の国境を越えたオープンソースのCO2輸送・貯留インフラ・ネットワークとなり、ヨーロッパ全域の企業からのCO2を永久に地下貯留する能力を提供することになります。
 
Longshipは、オスロ・フィヨルド地域の産業ソースからCO2を回収し、その液体をノルウェー西海岸の陸上ターミナルに輸送します。その後、その液化されたCO2はパイプラインで北海の沖合海底に輸送され、そこで永久保存されます。
 
Northern Lights施設は、このプロジェクトの輸送と貯蔵を担当します。
 
JVは2020年にマイクロソフトと提携し、同社のデジタル専門知識をプロジェクトに統合する技術協力、またマイクロソフトの炭素回収・輸送・貯留プロジェクトのポートフォリオの一部としてCO2輸送・貯留施設を利用し、そして欧州の気候目標達成に向けたCCSの貢献を加速させる政策の提唱を確立します。
 
「Northern Lightsは、Ørstedのような先駆的な開発者たちの後ろ盾となって、ヨーロッパにおけるいくつかのマイクロソフトの炭素除去オフテイクのための貯蔵パートナーとしての役割を果たすだろう」マイクロソフトのエネルギー市場担当シニアディレクター、Brian Marrs氏はLinkedIn上でこのようにコメントしています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事を抄訳したものです。

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