IntelがスウェーデンのRISEデータセンター冷却研究プロジェクトに参加

Intel (以下、インテル)が、スウェーデンの持続可能なトランジションテクノロジー研究機関 RISE のデータセンター研究に参加することが明らかになりました。

チップ大手インテルは、RISEのデータセンター・テストベッド(Infrastructure and Cloud research & test Environment (ICE))に参加し、空冷と液冷を使用してチップから持続的に熱を除去する方法の発見をめざすとしています。

RISEのデータセンター事業はスウェーデンのLuleå(ルレオ)を拠点とし、すでにMeta(メタ)、Ericsson(エリクソン)、Vattenfall(ヴァッテンフォール)、ABB、LTU、Vertiv(バーティブ)、BP Castrol(BPカストロール)などと産業提携を結んでいます。スウェーデン国が所有し、EUと国の基金によって支援されているこの組織は、大学やその他の公共部門とも連携しています。

インテルは特に、サーマルテストビークルとchip heat flux emulator(チップ熱流束エミュレータ)でICEを支援します。RISEは、研究結果や専門家へのアクセスを提供するほか、RISEによる出版物やデモンストレーション、小規模な研究開発への参加も行います。

ICEデータセンターの責任者であるTor Bjorn Minde氏はDCDに対し次のように話しています。「現段階では、これ以上のことは公表できません。今後、インテルが関与するプロジェクトの成果が分かるだろう」

RISEの大規模テスト環境には、データセンター・モジュール、空調・ヒートボックス、風洞、エッジ冷却・液冷テストベッドなどがあり、シミュレーションやコンセプトをデータ収集し分析するための実証実験やテストまで実施する能力を備えています。

「我々は産業界のニーズに近づきたいと考えており、直接的な相互協力は対話の一助となる。こうすることで、産業界の協力者とともにソートリーダーシップを発展させ続けることができる」 と、RISEのICEデータセンター・ディレクターであるTor Björn Minde氏は述べています。

インテルのデータセンター・グループ、プラットフォーム・ハードウェア・エンジニアリング部門担当副社長であるViktor Tymchenko氏は、次のように述べています。 「インテルとRISEの協業により、将来のクラウドやサーバーのプラットフォームや設備に向けたサーマル・イノベーションがより早く市場に投入され、業界全体と地球に恩恵をもたらすでしょう」

インテルは今年初め、自らが計画していた7億ドルのデータセンター冷却研究施設計画を中止しましたが、次世代のハードウェアを冷却するDOEのCoolerchipsプログラムに参画しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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