データセンターロボットに取り組むNTTコミュニケーションズ

NTTコミュニケーションズは、データセンターの管理を支援するロボットを開発しています。

同社はこのシステムに関する詳細をほとんど明らかにしていませんが、人間の労働を削減することでデータセンターのコスト抑制に役立つと述べています。

「データセンターのコストは非常に高く、そのほとんどが人件費です」とNTTの今枝佑介氏は言います。

「このような状況で人材に頼りすぎると、良いデータセンターサービスを提供できなくなります。データセンターが増え続ける中、お客様に安心・安全なサービスを提供するために、ロボットの導入で効率化を図っています。」

簡易受付ロボットは、顔認証で事前に登録した来客をチェックします。施設の見取り図といくつかの経路をロボットにプログラミングすることで、訪問者を目的地まで案内することができます。

NTTは、このロボットが製品の品質や清掃に関する問題を発見するためにバージョンアップされたと主張していますが、それ以上の詳細については明らかにしていません。またこのシステムは、他の場所で人間が遠隔操作することもできる。

「例えば、6〜10人のオペレーターのうち1人は、東京のオフィスからロンドンのデータセンターにあるロボットを操作して、データセンターを管理・サポートします」と今枝は語っています。

「その後、徐々に浸透していきながら、ロボットが自律的に判断できる完全な無人移動の理想に近づけるようプロジェクトを進めていきたい。」

これにより完全無人化されたデータセンターが実現する可能性があるといいます。ただし、そのためには技術的な飛躍が必要です。

NTTが公開した動画には車輪のついたロボットの胴体が映っており腕は2本で、3本指の爪のような手を持っています。サーバーのケーブルをぎこちなくつかんでいる様子が映し出されていますが、実際にケーブリング作業をするのに必要な細かい運動能力はないようだ。

また映像の中では、天井から降りてきてサーバーを点検するCCTVカメラも映っています。

映像のロボットは、日本のエンジニアリング・ロボット企業であるTHK株式会社の子会社、シード・ソリューションズ社のSEED-R7シリーズ機である可能性が高いようです。

他社もデータセンター内のロボットを増やそうとしているが、進展は緩やかです

2020年当時、Switchは特殊なSentry Robotsでロボット市場に参入すると派手に発表し、当時は別事業になると言っていました。しかし、このプロジェクトに関する言及はSwitchのWEBサイトからひっそりと削除され、同社はロボットの状況についてコメントを求めても応じないままです。

ユタ州に拠点を置くNovva社は、自社でロボットを開発する代わりに、Boston Dynamics社のSpotロボットを使用するという、よりシンプルなアプローチを取っています。こちらも施設のメンテナンスというよりは、監視やセキュリティという比較的単純なタスクに特化したシステムとなっています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。