ロシアのクラウド・検索大手Yandexがデフォルトの可能性

それでも12-18ヶ月のデータセンター運営に必要な物資は十分

ロシアのクラウド・検索大手Yandexは、ニューヨーク証券取引所での取引停止処分を受けた後、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性があると警告しました。

同社は木曜日が期限のクーポンを支払うことで、直ちにデフォルトに陥ることを回避しています。オランダにある同社部門は、2025年満期の12億5000万ドル債の保有者に470万ドルを振り込みました。

トレード・レポーティング・コンプライアンス・エンジン(TRACE)によると、Yandex債券はこの1週間で半分以上の価値を失っています。

「Yandex N.V.、子会社、取締役会のメンバーや経営陣、主要株主のいずれも制裁の対象にはなっていない」と同社は声明で述べています。

「現在新しい輸出規制を分析し、ベンダーと緊密に連携しているところです。Yandexグループには、特に標的とされている防衛、航空宇宙、海運の分野で事業を展開している会社はありません。」

また米国、英国、EUなどの多くの企業が、直接制裁を受けていなくても、ロシアの顧客に対するすべての供給やサービスの停止を始めていることを認めています。

「我々は、現在のデータセンターの容量と業務に不可欠なその他の技術により、少なくとも今後12カ月から18カ月は通常の業務を継続できると考えている 」と述べています。

Yandexは2022年2月28日時点で、米ドルおよびユーロ建ての現金残高が約6億1500万ドル(うち米ドル換算で約3億7000万ドルがロシア国外)、ルーブル建ての現金および現金同等物が約470億ルーブルあると述べています。

ただし5日以上の取引停止となった場合、一部の社債の所有者は合法的に利息をつけて償還することができるようになると警告しています。

「Yandexグループ全体として、現在、社債を全額償還するのに十分なリソースはない。」

仮にできたとしても、そのような多額の支出は「短期的な財政状態や資金流通に重大な悪影響を及ぼし、他の義務を果たす能力にも影響を及ぼす可能性がある 」としています。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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