インテル、Xeon Max(Sapphire Rapids)CPUを発表

遅ればせながら、AMDへの追い上げを開始

Intelは、大幅に遅れていたSapphire Rapids Xeon CPUを、2023年に発売することを発表しました。

Xeon Maxというブランド名で、Supercomputing ‘ 22開催に先立って発表された新プロセッサは、Intelの第12世代x86コアを56基搭載し、DDR5、PCIe 5.0、Compute Express Link (CXL) 1.1 という最新の I/O を採用したものとなっています。

これらの機能はすべて、競合するAMDの第4世代Epyc Genoa x86プロセッサに搭載されているものであり、こちらは96コアを搭載し、現在注文可能な製品です。

それほど高速ではない……?

Xeon Maxは、64GBのHBM(High Bandwidth Memory)を搭載し、約1TB/sのメモリ帯域幅を持つことになります。350Wで動作し、AIやHPC向けのアクセラレータを搭載し、AMDの(前世代の)Epyc 7763 CPUと比較して、システムのディープラーニング性能を2倍にできるとしてIntelは主張しています。

また、コードネーム「Ponte Vecchio」と呼ばれる最新のGPU Maxシリーズも発表され、すでにアルゴンヌ国立研究所の2エクサフロップのスパコン「Aurora」で採用が決まっている(延期されている)といいます。

Intelによれば、これは47タイルのパッケージに1000億トランジスタを搭載した、同社の最高密度のプロセッサであるとのことです。CPUとGPUはともに、単一のプログラミング環境を持つ「oneAPI」ソフトウェア・エコシステムを共有します。

インテルのコーポレート・バイスプレジデント兼スーパーコンピュータグループ・ジェネラルマネージャーのジェフ・マクビーは次のように述べています。「HPCワークロードが取り残されないようにするには、帯域幅を最大化し、演算能力を最大化し、開発者の生産性を最大化し、最終的にインパクトを最大化するソリューションが必要です。”Intel Maxシリーズ製品ファミリーは、oneAPIとともに広範な市場に高帯域メモリをもたらし、CPUとGPU間のコード共有を容易にし、世界最大の課題をより速く解決します。”

Maxシリーズ製品は2023年1月に発売予定で、Max GPUブレードはアルゴンヌ国立研究所のAuroraに、Xeon Max CPUはロスアラモス国立研究所、京都大学などのスーパーコンピュータの拠点に提供されます。

GPUは、56基のXeコアと48GBのHBM2eメモリを搭載した300WのダブルワイドPCIeカード、112基のXeコアと96GBのHBMを搭載した450WのOAMモジュール、そして最高性能のMaxシリーズ1550GPUは、128基のXeコアと128GBのHBM搭載600WのOAMモジュールなどが用意される予定です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。