Nvidia、Arm買収が規制当局に直面、英国のスーパーコンピュータへの投資保証額を1億ドルに増額

Nvidiaは、英国規制当局からの支持を得る目的で、英国のスーパーコンピュータに対し1億ドル以上を投資しようとしています。

GPUメーカーのNvidiaは、英国のArmを400億ドルで買収しようとしている最中の段階ですが、この取引は英国、EU、米国、そして中国の規制当局の承認を得なければなりません。

NvidiaのCEOであるJensen Huang氏は、スーパーコンピューター「Cambridge-1」のコストは「出発点として1億ドルを予定している」と述べています。同社は以前、このスパコンに5,500万ドルを投資すると発表していました。

ハーロウにあるKao Dataのキャンパスに設置される予定のこのシステムは、当初、80台のNvidia DGX A100システムを組み合わせ、400ペタフロップスの「AIコンピュート」、あるいは8ペタフロップスの標準的なLinpack性能を実現する予定とされています。

このスーパーコンピューターは、NvidiaによるArm買収と同時に発表されました。Nvidiaは、このデータセンターを正式にオープンするために、ボリス・ジョンソン首相やマット・ハンコック保健大臣との交渉を進めています。

今回の追加投資は、英国政府の競争・市場庁(CMA)がArmの買収について、国家安全保障上のリスクや独占的な懸念がないか調査している中で発表されました。

Microsoft、 Google、 QualcommGraphcoreらは、この取引を阻止するようCMAに書面で要請しており、中には自らArmに投資するという企業もいます。

Nvidiaは、来年の初め頃には買収は完了するだろうと述べていますが、米国、EU、中国の規制当局からの厳しい調査にも直面しています。また、中国では、Armの各派閥間での内紛が続いており、このことで買収が遅れる危険性もはらんでいます。

Data Center Dynamics

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