台湾が中国のチップメーカーHuaweiとSMICに輸出規制

週末に新たに601の企業がリストに追加

台湾は、HuaweiとSemiconductor Manufacturing International Corp.(SMIC)を輸出規制リストに追加し、米国の通商政策と歩調を合わせました。

中国のチップメーカーを戦略的ハイテク商品企業リストに加えることで、台湾の企業は今後、彼らに販売する前に輸出許可を取得する必要があります。

台湾の国際貿易局(International Trade Administration)は、ウェブサイトに掲載した声明の中で、部門間の定期的な見直しの結果、601の企業をリストに追加したと述べました。合計で10,844の企業と個人がリストに含まれており、新たに追加された企業には、「武器拡散活動…ロシア、パキスタン、イラン、ミャンマー、中国本土から、HuaweiやSMICなどの中国企業を含む」と述べました。

Huaweiは、2019年から米国企業リストに掲載されており、SMICは、2020年12月に追加されました。先週、米国と中国の当局者は、両国間の貿易戦争のいくつかの側面に取り組む取引の枠組みに合意したと発表しました。

枠組みの詳細は明らかにされておらず、取引はまだトランプ大統領と習近平国家主席の合意が必要です。

2024年末、米国政府は台湾のチップ企業TSMCから、ある顧客がHuaweiのAscend 910Bに似たチップを同社に発注したという通知を受け、調査を開始しました。

調査開始後、TSMCは中国の顧客向けに7nm以下の先端プロセスノードを使用した、AIチップの製造を中止すると発表しました。

TSMCは以前、Huawei向けにこのチップの前身を製造していましたが、2020年に米国の制裁が発動されて以来、同社とは取引をしていません。TSMCが故意または悪意を持って米国の制裁措置に違反したとの指摘はないとされていますが、それでも同社は和解のために10億ドルの違約金を科される可能性があります。

HuaweiのAscend 920 AIチップは今年初めに発表され、6nmプロセス・ノードを使用して製造され、1枚あたり900テラフロップス(BF16性能)以上を提供し、4Tbpsのメモリ帯域幅を誇ると報告されています。

しかし先週、Huaweiの最高経営責任者(CEO)であるRen Zhengfei(任 正非)は、中国国営メディアに対し、次のように語っています。「米国は当社の業績を誇張していますが、それほど大きくはありません。我々は、彼らの評価を得るためには、懸命に努力をしなければなりません。我々のシングルチップはまだ1世代遅れています。」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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