
Microsoftがチリ・クラウドリージョンをリリース
Microsoftが、チリに新たなクラウドリージョンを設立しました。これは同社が南米の国で初めて設立するクラウドリージョンです。
今週行われた同社の発表によると、サンティアゴ首都圏に位置する新たな「チリ・セントラル・リージョン」は、それぞれ1つ以上のデータセンターを擁する3つの独立した物理拠点から構成され、現在稼働を開始したとのことです。
同社のラテンアメリカ責任者のTito Arciniegaは次のように述べています。「チリにおけるMicrosoftのクラウドデータセンターインフラは、当社のラテンアメリカ戦略において根本的な役割を果たし、地域から世界へイノベーションを放射するハブを確立するのを支援します。チリ企業がグローバル経済に統合され、世界中に商品やサービスを出荷するなか、この新たなクラウドリージョンは経済成長を刺激し、企業や政府がクラウドのメリットを活かすことを可能にします。」
Microsoftは2020年、チリでのAzureクラウドリージョン展開計画を発表しました。2022年には、サンティアゴのQuilicura地区にある6.8ヘクタールの敷地にデータセンターを建設する計画を申請しました。
同社は、データセンターの冷却システムに水を使用せず、空気冷却式クーラーや直接膨張(DX)ユニットなどの非蒸発式閉鎖ループシステムを採用していると説明しています。
チリにおける主要な顧客には、BCI、Codelco、Aguas Andinas、Banco Falabella、SQM、Theodora AIなどがあります。
BCIのオペレーションとテクノロジーマネージャーであるPatricio Subiabre Monteroは、次のように述べています。「Banco BCIとMicrosoftの協力関係は、当社のデジタル変革とマルチクラウド運用戦略において不可欠な役割を果たしてきました。チリに新設されたAzureリージョンの導入により、ハイブリッドおよびマルチクラウド環境でのワークロード管理能力が強化され、特に厳格な遅延要件やデータ主権要件を有する重要なアプリケーションやサービスの移行が加速されます。」
Microsoftのグローバルネットワークは、現在70を超えるクラウドリージョンにまたがる400を超えるデータセンターをカバーしています。
オラクルはチリに2つのクラウドリージョンを運営しており、2020年と2023年にそれぞれ開設されました。Amazonはチリでの自社インフラの展開を進めており、来年中のサービス開始を予定しています。一方、Googleの計画は水使用に関する反対に直面しています。Huaweiのクラウド部門もサンティアゴ周辺に拠点を置いています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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