HPCまとめ記事: FrontierがTop500の世界最速スパコンで首位をキープ

エクサスケールクラスのスーパーコンピュータを公式に運用している唯一の国家として米国が引き続きその座を維持しました。

米国エネルギー省のオークリッジ国立研究所(テネシー州)にある1.194エクサフロップスのFrontierシステムは、今週発表された最新のTop500リストで引き続き首位を維持しました。

このほか、理化学研究所の富岳、CSC(フィンランド)のLumi、CINECA(イタリア)のLeonardo、そしてDOEのSummitシステムが、2022年11月から変わらずトップ5に名を連ねています(一部、アップグレードが行われているものもありますが)。
Frontierの92ペタフロップスのアップグレードは、拡張だけでトップ10入りを果たすのに十分な条件を満たしていました。

トップ10にも変化はありませんが、米国は総合ランキングで順位を上げています。米国は、11月の126システムから150システムをTop500に送り込んでいます。一方、中国は162台から134台に減少しました。
アジア全体では192台、北米では160台、ヨーロッパでは133台がランクインしました。

最も効率的なシステムを示すGreen500のリストでは、ニューヨークのFlatiron InstituteのHenriシステムが、エネルギー効率65.40Gflops/Wattで再びトップに立ちました。Lenovo&IntelベースのHenriは、アップグレードにより、2.88ペタフロップスの性能を発揮し、Top500でも405位から225位へと急上昇しました。

しかし、Frontierは、2021年に登場した2つの中国のエクサスケールシステムとの比較は行われていません。
スパコン「Sunway OceanLight」はピーク時1.3エクサフロップス/持続時1.05エクサフロップス程度、「Tianhe-3」はピーク時1.7エクサフロップス/持続時1.3エクサフロップスの能力があると考えられていますが、国はこれらのシステムを相互評価にかけてはいません。

今年はさらに多くのエクサフロップスシステムが登場する予定です。 米国は、2.4エクサフロップスを実現する、長らく延期されていたAuroraシステムのローンチに向けて準備を続けています。 また、今年後半に登場するEl Capitalは、2エクサフロップスを提供する予定です。 2026年ローンチ予定のNERSC-10は、40エクサフロップスを実現する可能性があります。

また、欧州委員会は2023年にドイツでエクサスケールシステムのローンチを目指しており、英国は独自のエクサフロップススススーパーコンピューターをすぐに調達したいと考えています。

一方、インドは、国産のプロセッサーを使った独自のエクサスケールシステムの展開を計画しています。Param-Shankhisは2024年にローンチされる予定です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事の一部をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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