パトリツィアと三井物産、新たなAPACインフラ投資ビークルを設立

エネルギー・デジタル分野でのブラウンフィールド投資を目指す

不動産資産運用会社のPatrizia(以下、パトリツィア)と日本のコングロマリット企業である三井物産は、アジア太平洋地域のインフラを対象とした新しい投資ファンドを設立しました。

両社は今週、APACにおける新たな旗艦一任型の持続可能なインフラストラクチャー戦略を立ち上げました。パトリツィアは、同地域に特化したインフラ戦略としては過去最大規模であると述べています。

新ファンドは、オーストラリア、日本、シンガポール、韓国、ニュージーランド、台湾、および一部のアジアの発展途上市場において、最大10億ドルの持続可能なインフラストラクチャー資産の運用を目指します。

両社によると、このファンドは主にエネルギー、デジタル、ソーシャル、モビリティ分野における中規模市場のブラウンフィールドの案件にフォーカスし、太陽光や風力発電所、バッテリーストレージ、データセンター、社会インフラ、EV充電ステーションといった資産をターゲットにします。

この戦略は、共同出資者であるパトリツィアと三井物産の合弁運用会社、Patrizia MBK Fund Management (PMBK) によって運用されています。

Deal Street Asiaによると、日本政策投資銀行もアンカー投資家として参加しており、ファンドは投資額の20%をデータセンターや海底ケーブルなどのデジタル資産に割り当てる予定です。

Patrizia InfrastructureのCEOであるGraham Matthewsは、次のように述べています。「今回の新たな立ち上げにより、当社はAPACにおいて過去最大規模のインフラストラクチャー戦略を提供し、実物資産セクター全体においてより幅広い投資機会を実現します」

また、パトリツィアのオーストラリア・アジア地区インフラストラクチャー責任者のSaji Anantakrishnan氏は次のように述べています。「世界一の成長地域であるアジア太平洋地域は、マクロ経済が良好であることに加え、戦略的インフラ投資に対する需給不均衡が拡大しており、投資家にとって極めて魅力的な提案となっています。当社の新しいAPAC戦略は、このような市場のダイナミクスと、世界中の経済を形成しているより広範なグローバルメガトレンドを活用するために、完璧な位置付けにあります」

パトリツィアは、データセンターよりもオフィススペースや倉庫の買付で知られています。2021年、同社はドイツ・ベルリンのデータセンターを購入しました。2017年末には、同社がデータセンターに改造したフィンランドの物件を売却しています。

三井物産は、データセンターの分野では、特にアジアでより大きな存在感を示しています。同社は最近、マレーシアのジョホール州にあるデータセンターで、ジョホール社の不動産・インフラ部門であるJLGと提携しました。

これまでにも、三井物産は投資会社のフィデリティと合弁で、フィデリティ傘下のColt DCSが運営するハイパースケール・データセンターを日本に建設しています。

また、昨年EdgeConneXは、三井物産とLippoグループ傘下のIT販売・統合会社PT Multipolar Technologyが設立したインドネシアのコロケーション会社GTNを買収しています。

さらに、三井物産は250Tbpsの日米間海底ケーブル「JUNO」にも出資しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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