OpenAI 、TSMCおよびBroadcomと初のカスタムAI推論チップを開発中

OpenAIがTSMCおよびBroadcomと協力して、独自のAI推論チップの開発を進めています。

ロイターの報道によると、 OpenAIは少なくとも今のところ、コストと時間の制約から独自のファウンドリーの設立計画を取りやめ、代わりに自社でのチップ設計に全力を注いでいるとされています。

この状況を知る情報筋の証言を引用したこの報道では、OpenAIはTSMCとの間で生産能力を確保し、2026年までに最初のカスタムAIチップの製造を行いたいと考えているが、そのスケジュールは変更される可能性があると付け加えています。

OpenAIが新たなAIサーバーチップを開発する可能性についてチップ設計企業と協議していると最初に報じられたのは2024年7月のことでしたが、同社が独自のAIチップの製造を検討しているという噂が初めて浮上したのは2023年末のことでした。

同社のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は以前から独自のAIチップの開発を推し進めており、2023年11月に突然解雇され、その後OpenAIに再雇用されるまで、コードネーム「Tigris」プロジェクトと呼ばれるAIチップ企業を設立するための出資を求めていました。

現在、同社のチップ部門には約20人が在籍しています。昨年DCDは、OpenAIが元Lightmatterのチップエンジニアリング責任者でGoogle TPUの責任者であるRichard Ho氏をハードウェア責任者として採用したことを独占的に報じました。

なお、BroadcomはGoogleのTPU AIチップの開発に深く関わっていました。

ロイターはまた、独自のAIチップ設計に加えて、同社はハードウェア展開の多様化にも着手しており、AIモデルのトレーニングにNvidia GPUと並行してAMDチップも利用していると報じています。

OpenAIがカスタムチップ設計分野への参入を検討している理由として、情報筋が当初挙げていたのは、GPUが高価で、以前は需要を満たすのに苦労していたNvidiaへの依存度を下げるためでした。

2024年5月、OpenAIに140億ドル近くを投資し、同社最大の投資家となっているマイクロソフトは、AMDのMI300Xアクセラレータを同社のクラウド・コンピューティング・サービス「Azure」を通じて顧客に提供すると発表しました。

OpenAIはマイクロソフトのAzureクラウドプラットフォームを通じてAMDチップにアクセスします。

当時、マイクロソフトのCloud and AIグループのEVPであるScott Guthrie氏は、MI300Xを 「Azure OpenAIにとって、今ある中で最も費用対効果の高いGPU」であると説明 していました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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