スペインのエネルギー会社Iberdrolaが、データセンター事業を設立

ハイパースケーラーにサービスを提供

スペインの電力会社Iberdrolaが、同国にデータセンター部門を設立しました。

IberdrolaのIgnacio Sanchez Galan会長が、投資家やアナリストとの対話の中で発表したところによると、同社はデータセンターが送電網と再生可能エネルギー事業の主要な推進力であると見ており、これに関与したいと考えているようです。

Iberdrolaは、クラウドコンピューティングとAIのためにデータセンターの容量を開発し、エネルギーを販売してグリッドに接続することで利益を得ようとしています。

Galan会長は、「データセンターの需要は急増しており、AIによってさらに加速する」と述べ、Iberdrolaは、Meta、Apple、マイクロソフト、Google、Amazonを含む企業との関係を活用する予定だとしました。

「新たな需要源を持つという意味でも、接続が必要な送電網を拡大する機会を得るという意味でも、両方の意味で我々にとって良いことだと思います。」

同社は、スペイン、アメリカ、イギリス、ドイツのデータセンターに年間8TWhのエネルギーを供給する契約を継続しています。

また、今年初めには、2030年までにスペインで200MWのデータセンター容量を開発するため、 同社が合弁事業のパートナーを探していることが報じられました。

報道によると、Iberdrolaは1.2GWの容量を長期目標としており、少数株主となることを求めているようです。

ビルバオに本社を置くIberdrolaは、世界中で40,000以上の顧客を持ち、60,000MW以上の送電網容量を管理しています。同社は、世界最大級の再生可能エネルギー供給会社であり、データセンター業界の大手数社と電力購入契約(PPA)を結んでいます。

3月にはAmazonと PPA を締結し、AmazonはIberdrolaのEast Anglia Three洋上風力発電所(英国沖、北海)で発電された風力エネルギーを購入することになりました。両社は、ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋地域の風力発電と太陽光発電のPPAも締結しています。Iberdrolaは、米国でMetaともPPAを締結しています。

スペインでは今後数年間、大規模なデータセンター投資が行われる予定です。Amazonとマイクロソフトの両社は、主にアラゴン地方におけるクラウドコンピューティングとAIインフラの拡大に、数十億ドルを投資することを表明しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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