シスコ、HyperFlexの利用ユーザにNutanixへの移行を奨励

Nutanixとの提携後にHyperFlexの提供を中止

シスコはHyperFlex Data Platformの販売終了日を発表し、その顧客に対しNutanixのハイパーコンバージド・ソフトウェアへの移行を勧めています。

同システムに関連する製品の注文最終日は2024年9月11日で、既存のサブスクリプションの更新は2029年2月28日までに行う必要があるとされています。

今回の決定の背景には、8月に行われたシスコとNutanixの提携があります。

ハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、ハイパーバイザー、コンピュート、ネットワーキング、ストレージの各技術を1つのシステムに統合したものです。業界をリードするHCI製品としては、Nutanix、VMware、HPEがあり、CiscoのHyperFlexは後塵を拝していたため、同社がNutanixと提携した際には余剰となっていました。なお、Nutanixは以前、HPEによる買収が検討されていました。

現在、Nutanixのハイパーコンバージド・ソフトウェアは、シスコのユニファイド・コンピューティング・システム(UCS)ハードウェア(M5世代とM6世代の両方)で実行可能となっています。また、Cisco HyperFlexハードウェアを標準的なCisco UCSサーバーとして再利用することもできます。

シスコは声明の中で次のように述べています。「シスコは、進化する顧客ニーズと市場力学に基づき、Cisco HyperFlex HCI製品ファミリーを廃止する決定を下しました。この決定は、当社の顧客、パートナー、および社員にとって最良のサポートとなるタイミングでした」

「シスコはハイブリッド・マルチクラウドの運用の簡素化に引き続き取り組んでおり、最近発表したNutanixとの提携により、業界で最も完全でクラス最高のHCIソリューションを提供する道筋を顧客に提供しています。シスコは今後5年間、既存のCisco HyperFlexの顧客をサポートし、チャネルのソリューションパートナーとともにプラットフォーム移行のサポートとサービスを提供していきます」

両社のパートナーシップには、他にも新しいサービスが含まれています。両社はシスコのSaaS型コンピュートおよびネットワーキング機器とNutanixのCloud Platformを組み合わせた「Cisco Compute Hyperconverged with Nutanix」と名付けられたパッケージを提供しています。

Nutanix Cloud Platformの組み込みハイパーバイザーであるAVHとNutanix Flow Network Securityは現在、シスコのApplication Centric InfrastructureとVirtual Machine Managerに統合されています。

今年に入り、シスコは他にも2社の買収に乗り出しています。6月、シスコはネットワーク・モニタリングのスタートアップAccedian(アクセディアン)の買収を計画しており、2024年第1四半期までに買収完了の見込みであることを発表しました。

その数カ月後には、クラウドネイティブ・モバイル・コア開発企業のWorking Group Twoを1億5,000万ドルで買収する計画を発表しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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