バングラデシュのダッカでデータセンター火災、3人死亡、数百万人がオフラインに

一昨日、ダッカで3人が死亡し、バングラデシュのインターネットに大混乱をもたらした火災事故が発生しました。

火災は10月26日16時58分、バングラデシュの首都モハカリ地区にある14階建てのKhawaja Towerの13階で発生しました。ダッカ消防署は17時7分に到着し、19時30分までに鎮火することができました。消防当局は負傷者10名、死者3名を報告しました。

このビルには複数のインターネットゲートウェイ、インターネット・エクスチェンジ、そしてデータセンターなどが入居していました。複数のInternational Internet Gateway(IIG)とデータセンターはこの火災で焼失したと報告されています。消防当局は、ビル内の防火対策が不十分であったと指摘しています。

障害

Dhaka Tribuneによると、バングラデシュの1,200万人のブロードバンドインターネットユーザーの約40%が、火災の間、障害に見舞われたとし、また、同国の1億2,000万人のモバイルインターネットの約20%が、データと音声サービスに支障をきたしたと報じています。

「バングラデシュ・インターネット・サービス・プロバイダー協会(ISPAB)会長のEmdadul Haque氏はUnited News of Bangladeshの取材に対し次のように述べています。「初期情報によると、Level 3、Max Hub、We Networks、Earthnet、Windstream IIGが焼失したとのことです。 その結果、既に70~80%の帯域幅が失われる事態に陥りました。現在、全国で550~600のISPがサービス停止に追い込まれています」

 「Khawaja Towerの火災事故による被害規模が大きいため、インターネット速度を平常時の状態に戻すには少なくとも1週間はかかるでしょう。また、機器類が焼損した場合は、さらに時間がかかる可能性があります」

モバイルサービスにも影響が及びました。バングラデシュ移動通信事業者協会は昨日、接続を別のハブに移す作業を行っていると発表しました。 「すぐに状況を改善したいと思います。この火災事故によるご不便をご容赦ください」

Bangladesh Fire Service & Civil Defenceは、Facebook上でBir Uttam AK Khandaker Roadにあるビルの火災に12班が出動したと報告しました。陸軍、海軍、空軍、警察、その他の機関のチームも駆けつけ、火は今朝8時15分までに完全に消し止められた。

12階にいた人々は窓ガラスを割って屋上に避難したと報じられています。10 人が消防隊によって無事救出されました。

死者

警察の報告によると、この火事で亡くなったのはRafiqul Islamさん(63歳)、Aklima Rahmanさん(33歳)、Hasna Henaさん(27歳)の3人であるとのことです。Islamさんはビルの13階にあるSaif Powertec Ltdでプロジェクト・コーディネーターとして勤務していました。RahmanさんとHenaさんはともに9階のインターネット・サービス・プロバイダーで働いていたととのことです。

火災の原因はまだ発表されていませんが、消防・市民防衛部長のMd Main Uddin准将はDhaka Tribuneに次のように語っています。モハカリのKhawajaタワーには(火災の)安全対策が施されていませんでした。しかし、大量の可燃物が置かれていたため、延焼してしまったのです」

今後数日間で、法執行機関は火災の原因の究明を行う必要がありますが、Haque氏は当局に対し、サービス復旧のため、インターネット及びデータセンタープロバイダーを速やかに現場に戻すよう求めています。「法執行機関に一刻も早くビルへの立入許可をいただくか、ビルが危険な状態であれば、物資の移送を許可してもらいたい」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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