世界のデータセンターの再エネ対応状況まとめ【特集】

Facebook

Facebookも、 2017年に自社データセンターの50%の再生可能エネルギーを達成したとしており、2020年までに100%を目指すと約束しています。特に以下に例を挙げるソーラー発電所建設への間接投資をアグレッシブに行っているのが目立ちます。

【参考】Facebook、2020年末までに100%再生可能エネルギー利用を達成か

そしてFacebookは、今年の6月に、同社として初の再生可能エネルギープロジェクトへの直接投資として、テキサス州アンドリュース郡の379メガワット太陽光発電所に4億1600万ドルを投資し、2020年の完成に向けての建設工事が開始されました。

また、2019年1月にDigital RealtyがSunEnergy1約80MWの米ノースカロライナ州の太陽光発電の長期電力購入契約を締結しましたが、 Facebookがその施設を利用します。

同社の近年のヨーロッパでの動きとしては、 今年の5月にノルウェーのBjerkreim社と締結した15年間の電力購入契約(PPA)があり、同社は合計294MWの発電量を確保しました。 2019年後半に開設予定のその3つの風力発電所は、年間1,000GWhもの電力を供給する予定のようです。

2016年に着工し、 徐々にその施設面積を拡張しているアイルランドのクロニーデータセンターでは、今ではすべての電力が再生可能エネルギーによって賄われています。

大規模な再エネプロジェクトとしては、同じく今年の5月にDominion Energy社と締結した、ヴァージニア州とノースカロライナ州での太陽光発電350MW分の契約です。これによりFacebookはデータセンターを支える太陽光発電拠点を新たに6カ所得ることになり、同社の2020年で100%の再エネ率の目標に更に一歩進みました。

【参考】FacebookとDominion、太陽光発電350MW分の契約を締結

ただ、一方その Dominion Energy社は北部ヴァージニア州を拠点とした天然ガス投資計画も打ち出しており、Microsoft、 AWS、 Equinix、 QTSなどから非難を受けてもいます。

Microsoft Azure

Microsoftの最新の動きとしては、 今月発表した、米アリゾナ州の同社の次期データセンターで、 First Solar社と提携し、合計150MWの電力を 100% 再生可能エネルギー で供給する計画です。

【参考】Microsoftが計画中のアリゾナデータセンターは100%再生可能エネルギーで稼働

3月には、米オハイオ州の125MWの風力発電所と電力購入契約に署名しました。この契約には、15年間にわたる2つの電力購入契約と、州内での新しい風力発電所の建設が含まれています。

– shutterstock

同社のヨーロッパ各地域での取り組みとしては、例えば 2019年5月にオランダで締結した、15年間にわたる90MWの洋上風力発電所から電力販売契約があります。 現在施設は建設中で、電力供給は2022年から始まる予定との事です。

尚、今年の始めの 環境保護団体のGreenpeaceの報告によると、米国ヴァージニア州におけるMicrosoft社の再生可能エネルギーの利用率は34%との報告でした。しかし同社は「2019年度中にはデータセンターの必要電力のうち、再生可能エネルギーの比率を増やし、50%とする一連の目標を立てていたが、60%を達成する勢いである。」とブログ記事でコメントしています。更には今後の新データセンターへの電力供給を全て再生可能エネルギーで賄い、2023年までに70%を達成できるとした目標値も定めているようで、再生可能エネルギーに対する積極的な姿勢がうかがえます。

【参考】Microsoft、2020までに自社データセンター動力60%を再エネに

また、参考までに、Microsoftは”Natickプロジェクト”という、海底データセンターの商用化に向けた試みをスコットランド オークニー島の近海で行っています。

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