Digital Edge、マニラ・データセンターでロボットの試験運用を開始

APACのDC事業者である Digital Edge は、フィリピンでデータセンター・ロボットの試験運用を行っています。

今週のDCDの寄稿の中で、同社はマニラのNarra 1データセンターでロボットのプロトタイプの試験運用を行っていると紹介しました。

「チームでは ” Nora ” という愛称で親しまれているこのロボットは、顔認識を使って訪問者を認証し、音声コマンドを認識して、訪問者を安全なエリアからラックまで誘導します」と、Digital Edgeの技術・イノベーション担当シニア・バイス・プレジデントであるJohn Yung氏は述べています。

ロボットを使って顧客登録や案内をすることで、現場のスタッフをより複雑な作業に振り向けることができる」と、Yung氏は説明します。

DCDは現在、この試験に関する詳細を問い合わせています。

この機械は腕のない車輪付きのユニットで、「顔」はタッチスクリーンになっています。

システムはTemi 3であると思われ、これは複数のカメラ、LiDAR、マイク、スピーカーを装備した高さ3フィート、12kgの「自律型パーソナルAIアシスタントロボット」です。秒速1メートルまで移動可能で、1回の充電で最大8時間動作し、ドッキングステーションを経由して自律的に充電することが可能です。

ニューヨークを拠点とするロボット・スタートアップのTemi社は、2015年に設立されました。

Digital EdgeとThreadborne Groupの合弁事業として2021年12月に初めて発表されたNarra 1データセンターは、今年初めにサービスを開始しました。この施設は2,200キャビネット、10MWの容量を提供しています。

多くのデータセンター事業者が、反復作業を自動化するためにデータセンターでのロボット工学の利用を模索しています。

Digital Realty、Novva、Oracle、Kio、Scalaはいずれも、施設内の監視やセンサーデータの収集の目的でロボット犬のテストを行っています。

また、NTTデータは、15か所のデータセンターで腕と基本的な爪を備えたシンプルな胴体車輪型ロボットを導入し、湿度、熱問題、その他のデータポイントのテストや、初歩的なタスクの遂行を行なっています。これとは別に、NTTコムもデータセンター・ロボットの開発に取り組んでいます。

富士通も昨年、データセンターでプライベート5Gネットワークを試行し、ロボットによる自動機器検査を実現する計画であると発表しました。

このほか、Huawei(ファーウェイ)、Alibaba(アリババ)、Naver(ネイバー)も、施設内にロボットを配備していることが知られています。

2020年、Switchは特殊なSentry Robotsでロボット市場に参入すると発表し、当時は独立したビジネスラインになると話していました。しかし、同社は1年後にこのプロジェクトを静かに中止しました。

マイクロソフトも、データセンターのロボット工学と自動化を専門とするチームを設立しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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