コロケーション事業者2023Q1決算 ~Digital Realty, Equinix, American Tower, Iron Mountain, DigitalBridge, Cyxtera

クラウドの減速にもかかわらずCyxteraを除く各社は好調を維持

クラウド事業者の減速が続いているにもかかわらず、データセンター保有企業と事業者は引き続き継続的な成長を続けています。

2023年第1四半期の決算期を通じ、上場データセンター事業者は引き続き増収増益を記録しました。

Equinix の四半期収益は 20 億ドルに達しました。同社はナイジェリアのラゴスとブラジル・リオでの新規データセンターの認可を受け、またドイツ・フランクフルトではxScaleハイパースケールサイトの1棟をまるごとリースすることに成功しました。一方で、香港のデータセンターの売却を検討しているとの噂については、明言を控えました。

Digital Realtyは、前年同期比で20%近い売上増を記録し、また先ごろ大阪の土地を取得しました。

American Towerのデータセンター収益は、主にCoreSiteの買収に基づくものですが、10%増の2億ドル以上となりました。

Iron Mountainは、第1四半期に50MW以上の新規リースを獲得し、年間目標の50%以上を達成しました。

Vantage、Switch、DataBankなどを傘下に持つDigitalBridgeは、健全なパイプラインを誇り、今年中に数十億ドルを調達する計画を立てています。

しかし一方で、Cyxteraはさらなる巨額の損失を計上し、負債問題で倒産の可能性に直面しています。

Digital Realty: 堅調な収益拡大、日本で土地を取得

Digital Realtyの2023年第1四半期の収益は、前年同期比19%増、2022年第4四半期比9%増の13億ドルとなりました。

純利益は 6,900 万ドル、調整後 EBITDA は 6 億 6,800 万ドルでした。

「Digital Realtyの社長兼CEOのAndy Power氏は次のように述べています。「当社の第1四半期の業績は、当社のセグメントと市場全体にわたる安定した幅広い需要、およびデータセンターの稼働率低下の複合要因により、当社の事業において我々が期待してきた変化を示している。ファンダメンタルズの改善と、PlatformDIGITAL の顧客価値提案への継続的な集中と実行により、 Digital Realty は持続可能で有機的な中核成長への道をしっかりと歩むことができた」

この四半期の間に、同社は8,300万ドルの新規契約を獲得し、122の新規顧客(その半数近くは米国で、1MW未満と1MW以上の間でほぼ均等)を開拓し、1.55億ドルのリース更新を行いました。

三菱商事との合弁会社であるMCデジタル・リアルティは、最大24MWのIT負荷をサポート可能とする大阪の3エーカー(≒12140.6㎡)の土地区画を700万ドル(およそ10億円)で取得しました。

Digital Realtyのシンガポールに拠点を置くREIT、Digital Core REITは、当四半期に2,680万ドルの収益、1,750万ドルの正味財産所得、そして880万ドルの利益を計上しました。同社は、トロントでの顧客倒産(※Sungardの可能性が高い)による空き床の補充に「鋭意取り組んでいる」と述べ、前顧客の2023年の賃貸義務の3分の2程度は埋まったと説明しています。

また、カリフォルニア州北部では、地元の電力会社が2028年までデータセンター開発用の電力割り当ての増加を保留する意向を示しているとの警戒感を示しています。

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