リモート管理が真価を発揮【特集】

リモート生活

リモート管理が顧客にとって良い場合、それは運用スタッフにとっても良い為、QTSは可能な限り在宅勤務を実施しました。「すべての3Dビューを持つマッパーを使用して、弊社のNOCサポートセンターは、ビル全体から顧客ラックに至るまで3Dビューで管理できるツールを使い、現在リモートで稼働している。」

もちろん、ツールがすべてを実現できるわけではなく、もし物理的な処理が必要な場合は、運用スタッフはサポートセンターからの指示を受けてそれを実施すると Bensten氏。「物理的な作業が必要な場合は、「スマートハンド」サービスが対応するため、顧客がそれを行う必要はない。」

作業はSDPによって指示されますが、運用スタッフは物理的にキャビネットを開錠します。「弊社はまだロボットは導入していない。」スタッフもわずかに異なるシフトパターンで運用していますが、劇的な変化はない、とBensten氏は言います。「現場のスタッフ数は変化していない。」

QTSはビルセキュリティについても顧客に共有し、顧客ラックのCCTV映像へのアクセスを提供している、と Bensten 氏は言います。「誰があなたのケージに入退したかがわかる。」もちろん事業者は共有エリアまで拡張された権限を持っているので、エントランスからマントラップを介してデータホールに至るまでスタッフと顧客を追跡できます。

ちなみにリモート管理は、コロケーション事業者とその顧客に線引き問題を引き起こします。例えば顧客が、冷却や電力などの設備系の情報について知りたいとしても、それらは事業者の管理下にあります。一方、事業者はオペレーティングシステムやワークロードなどITの内部情報を見ることに線引きを行い、 顧客がそれらを管理できるようにしています。

「我々は、IT機器をサーバやストレージコントローラなどのアセットとして管理し、顧客にはIP設定やVLANをロードできるようにしている。私たちのツールでは、顧客機器のOSなどについては詮索しない。」

どちらも異なる見方をします。「運用スタッフはマクロ(全体)を見る必要があり、顧客はよりドリルダウンされたミクロを見る必要がある。」

EdgeConneXの事例

複数の小規模拠点をカバーする必要性もあったため、 小規模施設でのリモート運用においても優先的なスタートを切っています。

「我々の事業全体はlights out (完全自動)データセンターに基づいている。」とEdgeConneXのLance Devin CIOは述べています。同社は、世界中の小規模都市向けの受注生産(BTO)型施設を専門とするコロケーション事業者です。「当社には2MWのサイトはあるが、100MWの巨大サイトはない。このような小規模サイトに例えば3人のエンジニアと17人のセキュリティ担当者、2人の保守担当者を配置する余裕はない。」

同社はこのような施設を600か所も持つため、当初からリモート管理の実現動機がありました。「我々の事業の正当性はすでにそこにあった。より費用効果が高く、より安価であるという。」さらに今後エッジへの移行に伴い、100kWや200kWのサイトが生まれる可能性があり、リモート管理の重要性は更に高まるでしょう。

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しかし幸いCovid-19危機が、同社のEdgeOS(=DCIMツール)のトレーニングを提供してくれた、とEdgeOS担当のDevin氏は4月にDCDに語っていました。「これが我々のビジネスのやり方だ。これは変更ではない。」

システムはEdgeConneXの管理機器と共にラック内の顧客機器も管理しますが、データビューは管理する必要があります。EdgeConneXはその設備規模にもかかわらず、ホールセール事業者であり、クラウド企業が対象顧客です。「我々の顧客は、彼らの機器について我々に知られたくないし、またその逆も然りです。」

そのため、EdgeConneXのシステムは、予知保全をコンピュータ化したLiebert冷却システムのように、機器をリモートで管理し、機器の詳細、認証や検査時期、およびその履歴などを表示している、とDevin氏は言います。

SCADA は100ミリ秒ごとにすべてを監視し、異常を発見し、根本原因をチェックします。例えば、突然エラーを示した PDU 上流のリモートパッチパネル( RPP )の障害を見つけたりします。システムはハードウェアベンダーと対話し、「弊社の運用担当者が介入する必要はなく、システムは自動的にベンダーにチケットを直接送信する。」

システムはまた顧客とも対話します。PDUやその他設備の場所やステータス状態、それらが対象としているラック、影響を受けるユーザ、サービスレベルアグリーメント(SLA)に影響するかどうかを認識します。「チケットシステムは、顧客とベンダーが事象に取り組んでいることを自動的に我々に教えてくれる。」

EdgeConneXはまた、機器を視覚的に監視しますが、顧客独自のCCTVカメラをシステムに統合することもできます。「自動化とリモート作業の観点すべてを考えるとき、必要なものはすべて手元にある。」とDevin氏は述べています。

ビューとデータは注意深く制御されています。「あるテナントは例えばデンバーしか閲覧できず、その中にリアルタイムの負荷やチケット情報が表示されている。顧客は自社のキャビネットだけを確認できる。」

スタッフが少ない施設への実際の訪問は、パンデミック状況下でなくても問題です。「我々はマントラップと、セキュリティシステムと連動するコールセンターシステムを構築した。これにより、 リモートからユーザ入館させることができる。」とDevin氏。「 マントラップ で写真を撮り、二段階認証や生体認証の読み取りをチャレンジシステムに依頼している。」

彼らは写真付きのIDパスを持っていますが、安全に発行する必要があり、無人サイトでの生体認証のメンテナンスは簡素である必要があります。「 虹彩認証を試した。」とDevin氏は言いましたが、それはあまりにも複雑で、訪問者は何度も異なる距離でスキャンを繰り返したりしたようです。「人々は指示に従うのがそれほど上手ではありません。」

スキャナーが脂っこくなるという理由で、指紋認証も却下されました。EdgeConneXは、訪問者がレンズに触れる必要のない手の甲の静脈認証方式を採用しました。

EdgeConneXは個別のソリューションから組み立てた複雑なシステムを使っています。「4つの既成のDCIM製品について検討した。」とDevin氏は言います。「私は、単一のシステムが2つのことをうまく実現できるのは保証する。しかし、実際、チケット発行から管理、レポートまですべてを行えるシステムはなかった。」

DCIMは必要、しかし

QTSの話題に戻ります。Bentsen氏は顧客がDCIM以上のものを必要としている点に同意しました。「我々はDCIMを強く信じている。我々の施設を運営するにはDCIMが必要だ。しかし、それは私たちのプラットフォームの一部に過ぎない。私たちはDCIMを気に入っているが、その上にデータレイクがないと、DCIMが意図されていなかった方法で使用され、サービスデリバリープラットフォームが今実現できていることを実現できなかったでしょう。」

Bentsen氏は、パンデミックが人々の行動パターンを変えたと考えています。「我々は我々のツールは顧客にとって良いものであると思っている。そしてパンデミックは人々にそれを採用するよう促した。」

しかし、ロックダウン解除後はどうなるでしょうか?「私は物事が元の状態に戻らないことを願っている。」とBentsen氏は言います。「私はキャリアの多くをマネージドサービスで仕事をしてきたが、私の目標の1つはデータセンターのクラウド化だ。クラウドが機能している方法でデータセンターが機能することを確認したいと思っている。」

「今から数か月後、もしコロナが終息したら、皆さんが最後に行うことは飛行機に乗ってデータセンターに行くことになります。」

Data Center Dynamics

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